2020年11月にリリースされたBTSのアルバム「BE」。
2013年のデビュー以来、通算で9枚のアルバムをリリースし、2022年現在で最後のアルバムとなっているのが、この「BE」ですが、BTSはどのような思いで制作してきたのでしょう。
今回はJ-HOPEがインタビュアーとなって、ジョングクのアルバム制作を掘り下げた映像をもとに見ていこうと思います。
2人きりは落ち着かない!笑
いつもはメンバー7人と多くのスタッフに囲まれて仕事をしているBTS。
メンバーが2人きりになることは滅多にないので、どのメンバーもその状況になったら当然ながら緊張したり照れてしまったり、戸惑ったり落ち着かなかったりしますよね。
今回は、5歳年上のJ-HOPEがインタビュアーとなり年下のジョングクが取材を受ける側となりました。
年上の先輩との企画ということもあってちょっと緊張気味のジョングクに対しJ-HOPEも「なんか落ち着かないね」と本音をポロリ。
思わず笑うしかない2人が、とても微笑ましいシーンからインタビューはスタートします。
終始このペースかと思いきや、さすが年上のJ-HOPEですね。
落ち着きを取り戻してジョングクを上手くアテンドするような安定したインタビューを展開していきます。
ジョングクのこれからの計画は?
BTS最年少のジョングクも、これまでの経験を経て楽曲制作への参加にはだいぶ慣れてきたそうです。
自らをひとりのアーティストとしてしっかり意識して今後を見据えているようです。
自分のカラーを出して行くこと、意見が反映されて音や詞を表現として形にしていくことへの喜びや自負を感じるからでしょう。
「アーティストとしてのカラーをもっと知ってもらいたい、心からそう願っている」と語ったジョングクの言葉には、これからももっと制作に関わっていきたい、もっと挑戦して成長していきたい、という計画が込められているように感じました。
そんなジョングクに対して先輩であるJ-HOPEは優しく相槌を打ちながらも、「BTSは個性があって面白い。これからジョングクのカラーをもっと見せてほしい」と背中を押すような言葉をかけています。
メンバー同士が互いの個性や能力を認めながら高め合っているのですね。
楽曲やパフォーマンス、ルックスだけに留まらないBTSの良さ、強さを垣間見た瞬間です。
ジョングクの「音楽」はこれからどうしていきたい?
先にも少し触れましたが、楽曲制作の作業にも慣れてきて手応えや意欲を語ったジョングク。
そんな彼が、これから「音楽」というフィールドでどのようにしていきたのか、とても気になりますね。
「挑戦」がテーマ?
ジョングクは、手応えを感じながらも他のアーティストたちと比較して「自分は一カ所に留まっている」と自らを評価しています。
「構想はできるが、データ不足なのか上手く表現できない」という課題を見出し、そこから前に進もうとしているのです。
より多くのことを経験して自分のカラーをもっと上手に表現したい、そこに挑戦したいという訳ですね。
「いろんな話しを表現できるアーティストになりたい」と語るジョングクは、「インプットのないところにアウトプットはない」と考え、たくさんの経験を積むことで表現力を磨こうをしているのです。
アルバム制作当時、22歳ほどであった若い彼がこれほどこまで思いを巡らせているとは、意識の高さに驚きます。
普段はどんな風に作業しているの?
インタビューを通して、ジョングクの高いクリエイティビティを知ることとなりました。
多くのアーティストがビートやトラックなど何らかの原型やアイデアも元に作業しているのですが、なんとジョングクは「何もない」ところから作業をするのだとか。
もちろん、心の中に何らかの根源があるのでしょうがそこに蓄積された何かから想起し、メロディーを紡いでそれに合わせて詞を起こしているのですね。
これはジョングクが感性型のアーティストであり、その中でもシンガーソングライターのセンスに溢れていることの現れなのかもしれません。
BPM(テンポ)も合わせた歌詞付きの曲を専門家(アレンジャー・編曲者)に渡して形にするそうですが、まさにシンガーソングライターの作業ですね。
その様をJ-HOPEは「無から有を生み出す」と高く評しているのも印象に残ります。
作業スタイルは「黙々とやる?」「修正したものを共有していく?」
楽曲を作るとき、「完成するまで黙々と作業するのか、途中で聞かせて微修正しながら進めるのか」にフォーカスしてJ-HOPEが話題を深めるのですが、確かにシンガーソングライタータイプのジョングクはどう進めるのか気になりますよね。
ジョングクは「ケースバイケース」と言いながらも、ゼロから曲を作るときは時間をかけて集中して完成させてから、良かったものだけを聞かせるのだそうです。
シンガーソングライターとしての没頭性や集中力、こだわりがそうさせるのでしょうね。
このコメントを聞いて「やっぱり」と思った方も多かったと思います。
そういったジョングクのコメントに対して、頷きながら「そうだね」と合の手を入れるJ-HOPEは、本当によくジョングクを理解しているのだなと感じました。
自身のボーカルとしての「長所」は?
BTSでナンバーワンの歌唱力を誇るとも言われるジョングク。
自分では、自分のボーカルをどのように見ているのでしょうか。
ジョングクは、「発声はまだまだで、補わなければならない」と前置きしたうえで「発声だけに捕らわれることなく個性を活かして曲調に合わせて歌い上げることが長所」と見ているようです。
発声が大切なのは言わずもがなですが、曲が持つカラーやイメージに合わせて個性を活かして歌を表現していく独自の表現力は、アーティストとして、シンガーとして非常に大きな武器です。
ボーカルとしての自分のカラーを知り、ときにはセオリーや常識などを超えて、カラーを武器として自然な形で自在に使いこなす。
ジョングクの表現者としての意識や能力の高さ、こだわりを再認識するコメントでした。
J-HOPEが思うジョングクの長所は?
先ほども「本当によくジョングクを理解している」と記したJ-HOPEが感じるジョングクのボーカルとしての長所、それは「聞いていて楽」というものでした。
聞く人に安定感をもたらす、慰める、心理的にリラックスさせてくれる、と続けたJ-HOPEの言葉で、「聞いていて楽」の真意が伝わりましたね。
ジョングクの歌唱力や表現力を高く評価し、その安定感や心地よさ、自然さが長所だと評しているのです。
ジョングク自身も「曲に叩き込むのではなく色をつける」と語っていますが、J-HOPEはそんなジョングクの表現を深く理解し、認めているのですね。
J-HOPEの包容力や観察力、理解力が垣間見れた瞬間でもあり、2人の握手が最高にステキでした。
ジョングクさんの1番のお気に入り曲は?
ボーカルへの強い自負や高い意識のあるジョングクは「Euphoria」がお気に入りだといいます。
幼い声と成熟した声の中間にあるというこのボーカル。
様々な葛藤や苦悩を経て、現在のボーカルスタイルや本来の自分に到達した、自らのボーカルを確立させた一曲なのでしょう。
甘く切なく軽やかなメロディーを刻んだこの曲は彼らの中でもターニングポイントになった曲なのかもしれません。
J-HOPEは、ここでも「あの曲は正直最高だったね」と評していて、その包容力や理解力の高さを再度感じさせてくれましたね。
最後に!改めてジョングクさんはこれからどこに向かう?
アーティストとして、ボーカルとして、ソングライターとしてジョングクが向かおうとしているもの、それは数段上の表現者なのかもしれません。
自身では「(たくさんのインプットを経て)架空のストーリーから楽曲を生み出せるように」という目標を語りつつも、プロデューサーからは「ダンスのことも考えたメロディーを」と期待を寄せられています。
そんな「大好きな弟分」をJ-HOPEは、いつも暖かく見守り、応援しているのですね。
まとめ
今回のインタビューを通して、表現者として常に可能性を追求するジョングクの求道者としての真摯な姿勢やポテンシャルを感じましたね。
それと同時に、そんな彼を理解し幼少の頃からずっと見守ってきたJ-HOPEの包容力や優しさ、器の大きさが印象に残りました。
メンバーそれぞれがそれぞれの個性や才能を認め合い、刺激し合い、高め合っているBTS。
今後も彼らから目が離せそうにありません。